第3回定例会 一般質問

平成29年第3回定例会 一般質問

 

平成29年第3回北部上北広域事務組合議会定例会において、

小坂 徹議員、沖津 正博議員より一般質問通告がありました。

 

小坂 徹 議員

●北部上北広域事務組合の再任用職員の任用による勤務状況の実態と評価について小坂議員

  1. 効率的運営にあたり、業務内容に見合った適正な職員の配置と管理が行われている状況で組織力の向上と連携が良好に図られているのか。
  2. 職員相互の専門的な能力が開発による意識高揚と継承が図られている環境にあるのか、勤務状況の実態と評価はどのように行われているのか伺います。

 

管理者 中谷 純逸

小坂議員のご質問にお答えいたします。管理者

1点目のご質問の趣旨は、「組織力の向上と連携が図られているのか」とのご質問ですが、 職員の再任用に関しましては、北部上北広域事務組合の再任用に関する条例及び規程に基づき職員を再任用しております。
再任用にあたっては、退職予定者のポスト等を勘案し、職員配置計画の策定と合わせて実施しております。長年の職務経験及び専門性を生かして、他職員との知識の共有と連携が図られ、職員個々の能力伸長に対しても相乗効果が表れております。また、組織力の向上にも繫がっているものと理解をしております。

2点目のご質問の趣旨は、「職員相互の意識高揚と継承が図られている環境にあるのか」また、「勤務状況の実態と評価はどのように行われているのか」とのご質問ですが、再任用職員の長年にわたり蓄積された専門的知識と経験を、他職員に伝えて行くことによって、職員相互間に意識の高揚と継承が図られて行くことが期待出来ます。今後も再任用職員の任用が見込まれますので、効率的に運用出来るよう環境整備を進めて参ります。

 

小坂 徹 議員

●10月開催の上十三地域医療構想会議後に医療の提供体制のあり方等を含めた改善策計画をいつ示すのか。
また、介護療養型老人保健施設の民間移譲する方向性の計画案及び今後も医療と介護の両方を一体的に運営していく構想があるのかについて

 

管理者 中谷 純逸

小坂議員のご質問にお答えいたします。

ご質問の趣旨は、10月開催の上十三地域医療構想会議後に医療の提供体制のあり方等を含めた改善策計画をいつ示すのかということですが、10月23日に十和田市にある十和田富士屋グランドホールにおいて、県主催の平成29年度青森県上十三地域医療構想調整会議が開催されました。
これには、上十三の市町村の担当課長及び病院関係者並びに関係団体が出席し、意見交換があったところであります。
この会議で県の健康福祉部から、目標である平成37年の病床数の合計1,176床に対し、平成28年2月の調査の時には188床の過剰であったものが、今年2月の医療需要調査を基に病床数を推計すれば45床の過剰というところまで病床数が減少していることから、今後市町村の人口減少等も考え併せれば、病床稼働率が逓減し、目標の平成37年度の病床数に収れんされ、病院の再編等が進んでいくものと想定されていたところであります。
また、当院としては自治体病院との再編のみだけではなく、隣のちびき病院とより一層の連携を図れないものかと、事務局長、事務長にちびき病院を訪問させましたが、ちびき病院は医療、介護事業の規模拡大に非常に意欲的なため、病床機能分担等を話し合う状況ではないという報告でありました。このような状況から、本館棟の耐震強度不足対策を含めた「改善策計画」の策定について、不確実要素が多くもう少し時間を賜りますようお願い申し上げます。
なお、もう一つの介護療養型老人保健施設の民間移譲の計画案及び今後の医療、介護事業を一体的に運営する構想があるのかということですが、 当院の介護療養型老人保健施設事業は、本館棟の耐震不足から民間の受け皿施設が整備される平成32年3月末に事業の廃止を予定しております。
したがって、その時に入所されている人たちについては、平成32年4月から新しい受け皿の施設又は希望する別の施設に入所されることになりますが、入所できないということがないよう十分配慮いたします。
また、今後も医療・介護事業の一体的な運営ということについては、町の介護保険事業計画に当院の位置づけがなくなりますので、病院が介護事業を行うことは想定しておりませんが、近隣の介護保険事業者と連携しながら、地域医療構想で求められている地域包括ケア体制の構築に向けて努力していくことが重要であると考えています。

 

沖津 正博 議員沖津議員

●野辺地病院の運営について

  1. 医師確保対策を抜本的に強めようについて
  2. 独立行政法人の課題について
  3. 老健施設の継続の可能性について

 

 

管理者 中谷 純逸管理者

沖津議員のご質問にお答えいたします。

1点目のご質問の趣旨は、医師確保対策を抜本的に強めようということですが、議員が言われるとおり、病院経営の安定化には医師確保は必須であることは言うまでもありませんが、医師の確保だけで質の良い医療の提供はできません。そこには医師の診療をサポートする看護師、看護師をサポートする看護補助員、そして的確な診察のために各種検査しサポートするコ・メディカル部門の技師等、様々な職種の確保も必要であります。
この各種国家資格等を有する人材の確保も、議員もご承知のとおり、近年地方の一つの病院のみでは非常に厳しい状況でもあります。この傾向は、全国的に市部はまだそれほど困っているということではないようですが、町・村では顕著化してきています。
さて、それではご質問の医師がどうして地方の市民病院までは来ているが、郡部に来ないのかという一つの理由として、お子さんの教育環境が整っていない、配偶者が郡部に住みたくないということも大きな要因とされています。
これは、現在当院の常勤医は歯科医を除き9名ですが、一週間の非常勤・お手伝いの医師は22名に及びます。この22名の医師の5分の1でも常勤医として勤務いただけたらと願っているところでありますが、大学の医局の意向で常勤医として派遣しようとしても、行きたがらない、無理に言えば、医局を辞めるという医局員が多いとも聞いております。
弘大医局では、医局員が減少していることから、派遣する先の病院が多く極力病院の統廃合等の再編を願ってもいます。
また、もう一つは、地域枠で医学部に入学した学生も卒業し、県病、市民病院に研修医として勤務された医師も研修期間が終了し、一人前の医師として勤務されている医師も大変増えてきているようですが、その様な医師も郡部の常勤医になりたがらないという意識の変化もあります。
私も院長もこのような背景を踏まえた常勤医師の派遣については、弘大、県にも陳情をしていて、大学、県とも地理的にも当院の存在の必要性は十分理解していただいている中で、このような状況であります。
特に弘大は、初任者研修医の受入れができる病院の構築を望んでおり、それができた病院には医師を派遣する旨の意思表示もしていますので、先ずは「他病院との機能分化又は再編」を進めることが大切と考えておりますので、もう少しお時間をいただきたいと思います。

2点目の独立行政法人の課題ということで、これまでの繰入れの上乗せ部分が削られないかということですが、現在、当院の経営は地方公営企業法の一部適用で運営しておりますが、将来的には全部適用よりも「地方独立行政法人の非公務員型」を考えていますと提案しましたが、これは一つの選択肢でもあるということで決定しているということではありませんので、先ずはご理解を賜ります。
それでは、もし当院の経営を「地方独立行政法人化」した場合のメリット、デメリットについて簡単に申し上げますが、先ずは現在、採用されています職員については、現在の地方公営企業法の一部適用が退職されるまで適用になりますので、基本的に給与面での不利益は生じません。つまり、独立行政法人が設定した給与面等は、法人化した以後に採用される職員に適用になります。
それでは一般的に言われていますメリットですが、職員へのインセンティブや優秀な人材確保のための手当等の創設が可能になる。
人材確保により、診療報酬の加算も取れるようになるので収益面の向上が図られる。
また、予算に縛られることなく、医療器械の整備が可能となり、患者の診断力の向上や職員の勤務環境の改善が図られ、人材確保にもつながる。経営の意思決定がトップダウンにより、よりスピーディになり、迅速な経営判断が可能になる。などであります。
それではデメリットとしては、的確な経営判断で法人経営ができる人材の確保ができるということになります。
また、法人化しても給与面の効果が期待できるのかは、かなりの時間を要するということであります。
それでは議員がご心配しています「儲かる医療にシフトする傾向が強まり、公共性が弱まりはしないか」ということ等ですが、地方独立行政法人法では、「地域において確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、地方公共団体が自ら主体となって直接に実施する必要ないもののうち、民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されない恐れがあるものと、地方公共団体が認めるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、地方公共団体が設立する法人」と規定されていますことから、地方公共団体が必要と認める医療については確保できることにはなりますが、そこには赤字部門に対する十分な補てんも必要となり、支える行政側の財政状況とのバランスも必要になろうかと思います。
なお、繰入れの上乗せ部分が削られないかというとこですが、独立行政法人となった場合、しっかりとした経営基盤のもと、効率的な病院運営を行っていくことが求められますが、法人の経営努力だけでは維持することが困難な公共性の高い医療の提供に対しては、これまでと同様に、総務省が定める繰出基準に基づき、財政支援を求めるものであり、基準外の繰入金や単に経営努力不足等による赤字に対しては、追加の繰入等を求めることは想定しておりません。
いずれにしても、経営手法についてはもっともっと研究をし、選択していくことになろうかと考えますのでご理解をお願い申し上げます。

3点目の老健施設の継続ということですが、当院の介護療養型老人保健施設事業は、平成31年度末で終了・廃止するということであります。
それでは、縮小しても継続できないのかということですが、以前の一般質問でもお答えしましたが、本館棟の老朽化と相まって、耐震強度不足に端を発した老健施設のやむを得ない廃止と説明しました。
私も病院も老健施設は病院の併設施設として残したいのは山々ですが、建て替えるための工事費、用地の確保等、多大な予算を必要とすることから断念したものでありますが、それでは縮小ということについては、縮小するにしても既存の中でその病床を確保するスペースが全くないことから、結局は新しく建替えなければならないということになろうかと考えますので、縮小という選択肢も不可能と考えています。
また、蛇足になろうかと思いますが、野辺地ホームもしかり、採算ベースになるベット数もそれぞれ施設ごとにあり、規模の縮小はかなり慎重にしなければと考えておりますので、ご理解をお願い申し上げます。

 

沖津 正博 議員

●特養野辺地ホームの民間委託化スケジュールについて

 

管理者 中谷 純逸

沖津議員のご質問にお答えいたします。

2点目のご質問の趣旨は、「特養野辺地ホームの民間委託化スケジュールについて」とのご質問ですが、特別養護老人ホーム「野辺地ホーム」は、平成30年以降の第7期介護保険事業計画の策定に基づき、平成30年度の早い時期に「民間委託」するのではなく「民間移譲」について、公募により移譲する社会福祉法人を決定して、平成31年4月から既存施設を活用しての移譲法人による運営開始。平成32年4月から移譲法人が野辺地ホームと公立野辺地病院介護療養型老人保健施設の入所者を対象とした、特別養護老人ホーム入所定員84人を、野辺地町内に移転新設しての供用開始について検討しています。

現在、事務当局において、特別養護老人ホーム「野辺地ホーム」民間移譲・公立野辺地病院介護療養型老人保健施設廃止に係る基本方針(案)が策定され、12月19日の管理者会議に基本方針が示されたところであります。今後、管理者会議で了承されたこの基本方針を来年1月早々に、議会全員協議会を開催し、議員各位にご説明いたしまして了承されたのちに、特別養護老人ホーム「野辺地ホーム」民間移譲先選定委員会を設置して、民間移譲先を選定したいと考えております。
今後のスケジュール(案)については、以下のように計画しております。

 

◆野辺地ホーム民間移譲スケジュール(案)

年月日 移譲事務対応 選定委員会 備考
H29.9~H29.11 民間移譲基本方針(案)策定
H29.12~随時 管理者会議・協議、報告
H30.1~ 議会説明、入所者・保護者説明、協議、報告 選定委員会設置
H30.2 募集要項の策定 選定基準等の審査
H30.5 募集の公表・公募
H30.7 応募締切
H30.8 民間移譲先の候補者の仮決定 移譲先審査選定
H30.9~H31.3 民間移譲先との事務調整、引継ぎ準備等
H30.12~H31.3 構成町村議会の議決(組合規約改正)
関係条例の調整、整備
法令上の諸手続き(県知事許可申請等)
譲与契約書締結(建物・工作物・物品)
H31.4 民間移譲先による運営開始
H32.4 民間移譲先による新施設84人での運営開始

 

 

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